英語がペラペラになりたい。そのための一番の近道は、単語を覚えまくることです。使えないと意味が無いとよく言いますが、想像してみて下さい、カタコトの外国人に道を尋ねられて、ん?この人の文法は日本語的に正しく無いからちょっと理解は不可能だなとなるでしょうか?
ほとんどの人が羅列された単語の隙間を自動補完して相手の意図を汲み取ろうとしてあげるはずです。
つまり英語も同じで、単語が命と言っても過言では無いぐらい大切なのが、ボキャブラリー、語彙力になります。
今回は、どうすれば効率的に英単語を覚えることができるかを見て行きましょう。
学習、復習、学習、復習で定着させる
人間の記憶を科学する研究者たちの間では今も様々な側面からの議論が繰り広げられていますが、現時点で見解が一致していることは、ある記憶が作られて短期的に脳の記憶として組み込まれても、やっぱり皆さんご存知のようにすーぐ抜け落ちていってしまうということ。
上の図は、忘却曲線というカーブなのですが、①の赤が一番最初に単語を勉強した後の記憶の薄れ方です。見ていただいたらわかるように、せっかく勉強しても時間が経過すれば記憶はどんどん薄くなって行きます。
そして②の曲線が、少し時間を置いて1回復習をした時の記憶の薄れ方です。1回だけしか勉強していない時よりも記憶の薄れ方のスピードが緩やかになっているのがわかるでしょうか?
そして③、④と復習を重ねます。
このグラフが示す事実は単純で、少し時間を置いて適度に復習して脳に刺激を与えれば、記憶の定着が段違いにいいよということです。
まとまりで覚える
単語を単語だけで覚えるよりも、よくある状況とか頻出する表現等と一緒にまとまりの中で覚える方が効果が高いのはよく知られています。
これは例えるなら、パズルのピースをとりあえずさあてどんな絵かなと並べようとするのと、ちょっとズルで4枚ずつの固まりになった状態のピースを並べていくのとどっちがイメージしやすいかということと同じです。
まとまりという点では、何か物語だとか歌だとか日常のシチュエーションだとか、自分と関連付けやすいまとまりがあればなお良しです。
自分の感情と共に覚える
交通事故に遭った人が、その時の様子を事細かに覚えていて忘れられないという話を聞いたことがあるかもしれません。
そうです。人は大きな感情と共に体験したことをなかなか忘れることはできません。
英語の学習ではこれを逆手にとってボキャブラリーを個人的かつドラマチックにしていってみてください。
例えば、
a chair was there before (椅子が以前向こうにあったんだが)
というような退屈な例文を見つけたら
a chair was there when my wife was alive (妻が生きていた頃は椅子が向こうにあったんだ)
のような変化等を付け加えることで、自分の感情が揺れるというかできるだけ退屈じゃない文章にすることで記憶への定着率は違ってきます。
変化を付けるときは、知っている人や知っている場所、人生の重要な出来事と関連付けてやってみて下さい。
本を読む
これシンプルですが、すごく大事です。
1でお伝えした忘却曲線を緩やかにすることとも関係があるんですが、単語の勉強をするのは大前提として、それを例えば単語カードアプリとかで復習するよりも、違った環境(この場合は読書)からその単語が出てきて意味を理解できた方がより脳への成功体験として大きいはずです。
ただ、最初の方は本の選び方が大切です。特に初心者の皆さんは英語が読めないんだから英語を勉強しているという段階の方もいると思うので、そこは間違ってレベルが高すぎる本を選んでしまって「ああダメだ。英語難しすぎるやーめた」とならないように気を付けなくてはなりません。
誰でもそうですが、初心者の頃って本当にガラスのハートというか、いろんな情報やいろんな経験に一喜一憂して自分を保てないものです。
頻出単語から順番に覚える
難しい単語を最初の段階で覚えるのは勿体無いです。
英語にも、会話中によく出てくる単語とそうでない単語がありますので、それらを元に覚える優先順位を付けて覚えていく方が効率がいいでしょう。
英語だけでなく大体の言語では、基本的な1000〜2000の単語を覚えれば、それで日常会話の90%をカバーすると言われています。
この点についてはとても大切なので別の記事で詳細に触れますが、大切なことは、簡単な英語で簡単な内容をペラペラになるにはそんなに時間はかからないということです。
まとめ
英語の語彙の多さは、その人のカバーできる話題の広さを物語ります。ただ単純に頭に入っていればいいかというとそうでもありません。
しかし、ただ単純に頭に英語を入れていないのであれば、まずはそこからスタートしなくてはなりません。
簡単な英語をまずはペラペラに最短でなれるように、忘却曲線を意識して単語を覚えていきましょう。